私が開院した理由

私が開院した理由

~これからどういう道に進むか悩んだ大学時代~


大学3年生の就職活動を目前に控え、職業選択に悩みに悩んでいました。

そんな時にある友人との会話の中で、整骨院の話が偶然出ました。

その友人は以前整骨院に通院しており、長年悩んでいた腰の痛みが改善したという話でした。


実は私は、芸術学部志望(映画)でしたが、自分の感性力に限界を感じ、一般の大学に進学した経緯があります。

その友人とのたわいもない話の中で、瞬時にガツンと響きました。

「人を助ける」という、映像の世界とはまた別の形で「自分を表現できる職業」だと。


早速両親にそのことを告げました。

しかし、結果は大反対でした。


当然だと思います。

大学まで行った上に、また学校に通う。

人より更に遅く社会に出ることになります。

何より、お金もかかります。

私は何度もあきらめず、話し合い説得しました。

そして最初は反対していた両親も、ついに納得し、後押しをしてくれました。


治療家への道を応援してくれた両親には、今改めて本当に感謝しています。

~そして無事資格を取り、臨床の世界に~


私が働いていた院は患者さんがとてつもなく多いところでした。

私が入社した時期は、スタッフが諸事情で少なかった為に、普段ルーキーがやらない仕事もせざるを得ない状況のため、毎日が困難・失敗との連続でした。

学校の教科書通りには絶対にいかない。人の体を扱う事の難しさに直面したのです。

今思えば精神的にも限界ギリギリにまで追い詰められて、かなり疲労困憊していたと思います。

研修時代に培った苦い経験は、今までは自分の大きな財産になっています。

~ある女の子との出会い~


月日は過ぎ、仕事も慣れ、日々研磨していたある日の事です。

ある患者さんがギックリ腰で来院されました。

お父さんと小さな女の子です。

お父さんは動きもままならない程、ひどい状態でした。

女の子は今にも泣き出しそうな顔で、お父さんのそばを片時も離れようとしません。

のちに分かったことですが、お母さんを病気で亡くされた、シングルファーザーだったそうです。


ですがそのような状態であったにもかかわらず、当時の上司はまともな治療をまったくしませんでした。

理由は

「今の季節は患者さんが少ないから、なるべく治さずに来院回数を伸ばせ」
でした。

私はその時唖然としました。

怒りもこみ上げてきました。

そのお父さんは簡単に仕事を休めない環境だったかもしれません。

何よりも、心配そうに見つめる女の子の眼が、いまだに私の脳裏に焼き付いています。

ですが反論は絶対に許されません。

私どもの業界は当時、超が付くほどの体育会系の世界でした。

上の言う事が絶対で、黒なら黒、白なら白の古い体質です。

この瞬間、「開院」の文字が私の頭にスッと浮かびました。

なんの軋轢や弊害もなく自分のベストの治療を尽くすようにでき、本当に困っている人を助ける環境を作るために。


そこから更にガムシャラに働きました。

そして分院長を任されるようにまでなり、その後開院を決意しました。

~ついに開院するが・・~


テナント選び、工事の段取り、機材の受注など、色々な準備が次から次へと出てきます。

想定外のトラブルも突然起こります。

今までの人生の中で、この開業時が一番エネルギーを費やした時期だったかもしれません。

また開院当初は地域の方々にまだまだ認知されていないため、様々な苦労もありました。

経営が難しくなり、諦めようかと思った事も何度もあります。


そんな時、母の一言が私を原点に戻させてくれました。

「あんたはお金の為にこの仕事を選んだのかい?」

そして今


私の治療家人生のスタイルを確立した、ターニングポイントとなる勉強会や素晴らしい人達との出会いに恵まれ、今では毎日たくさんの方に来院される院にまで成長しました。

多くの方に支えられてきたからこそ、「まえだ整骨院」の現在があります。

特に、開院と同時に結婚し、陰ながら支えてくれた妻の力がとても大きく思います。

徹底した体調管理で私をサポートしてくれた妻の存在がなければ、

今の整骨院はあり得ないと言っても過言ではありません。

また後に気づいた事ですが、

ここ中央区高砂は、私がこの世に生を受けた産婦人科が当院のすぐそばにあります。

これも不思議な縁を感じざるを得ませんでした。


まだまだこれからも毎日が勉強の日々です。

初心を忘れずに、多くの患者さん健康を支えるお力となるよう精進していく所存です。



そしていつの日か、両親と妻に最高の恩返しができるように。



最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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